私はピアノ弾き語りのYouTubeをアップしました。
選曲はTuki.さんの「サクラキミワタシ」です。
この曲は卒業をテーマにしています。
ですから、私自身も何かからの卒業について、
このブログで書きます。
私は行政書士として、
主に外国人のビザ業務を扱っています。
開業してもうすぐ9年目になります。
2025年にスタッフも一人採用するようになりました。
そういうわけで、
最初の1〜2年前には想像できなかったような
お客様に恵まれる状況になりました。
ただ、
2025年10月にビザ(在留資格)を定める
入管法のルールが改正され、
申請手続きが非常に厳格になりました。
これによって、
これまで入管から特に疑義を唱えられなかったような
点についても踏み込んだ質問がなされるようになり、
こちらで用意すべき資料や説明も増えました。
審査全体がそのような傾向になったため、
仕事量は大幅に増えました。
このままではどこかにしわ寄せがいき、
大きなミスをしてしまうのではないか
という怖さがありました。
先日、
ついにやらかしました。
自分が受託していたビザ案件で
在留期限を徒過させてしまったのです。
つまり、
私の重大な過失により、
担当していた方をオーバーステイにしてしまいました。
正直、
ずっとやりきれない感覚はありました。
私はどちらかといえば
「失敗する前にミス防止を徹底するタイプ」
ではなく、
「素早く取り組み、
ミスがあればリカバリーしながら
最終的に求められた結果を出すタイプ」です。
ですから、
いつか大きなミスをするのではないか
という不安を抱えながら仕事を続けていました。
関係者にはすぐに連絡をしました。
それと同時に、
平常通りの業務にも対応しました。
「私の重大な過失により
オーバーステイにしてしまった」
という痛すぎるミスを、
すぐに自分がやらかした問題として消化できず、
ただただ動揺しました。
それでも
徐々に徐々に、
この重症なミスの実感が
始まります。
ライセンスを剥奪されるのではないか。
もしそうなったら、
次は何の仕事をすればいいのか。
と考えました。
私は飽きっぽいので、
行政書士の仕事をずっと続けることだけを
考えているわけではありません。
将来別のことをする可能性を
想像することもあります。
今の仕事の次に何をやるのか、
わくわくしながら想像します.
しかし、
今回のような重過失が原因で
ライセンスを剥奪される未来を
現実的に想像したとき、
次の仕事をわくわくしながら考える心境には
なれません。
いや、いや、それよりも、
いまは私の未来よりも
この人の未来です。
当然ながら、
お客様への申し訳なさは消えません。
翌日、一緒に入管へ行くことを考えると、
本当に辛い気持ちでした。
久しぶりに、どうにも定まらない気持ちでした。
私は腹をくくりました。
ライセンスを剥奪されても仕方がない。
すべて自分の責任。
オーバーステイの状態であっても
引き続き日本で就労できるよう、
最大限の取り計らいをしてもらうため、
できる限りの書類を準備して入管へ向かいました。
入管に到着し、
オーバーステイの部門に出頭し、
状況を説明しました。
そこで初めて知ったのですが、
在留期限経過から2か月未満の
入管への申告であれば、
リカバリーが可能な制度設計に
なっているとのことでした。
この制度では、
オーバーステイではあるものの、
いわゆる退去強制等を扱う部署ではなく、
通常の在留資格の申請を担当する部署が
対応する仕組みになっていました。
すなわち
在留期限から2か月未満の申告であれば、
制度上回復の道が用意されています。
私はそれを初めて知りました。
やり方としては、
まず短期滞在への変更申請を行い、
その後、短期滞在から
本来取得したかった在留資格への変更を行います。
この2段階の審査を1日で行う運用となっており、
結果として
その日のうちに本来の在留資格が取得できます。
皮肉なことに、
オーバーステイをしたことによって、
通常よりも早く結果が出るという形になりました。
通常の更新であれば
だいたい1か月かかりますが、
この場合は1日でした。
短期ビザの更新や出生した赤ちゃんの
在留資格取得などと同じ審査方式でした。
予想外にビザを早くもらえたので、
私はオーバーステイのミスを
すっかりリカバリーできたと少し思い上がり、
「何かの間違いで早くもらってしまったので、
このビザをいまから入管に返しに行きます」
と話し、
笑いをこらえながら生真面目な表情をつくり、
在留カードを借りて
入管に返しに行くそぶりを見せると、
本人たちは緊張から解放されたのか、
皆でお祭りのような大喝采でした。
もちろん、
履歴にはオーバーステイの事実は残ります。
これは極めて重い事実です。
今回の件は、
私の重大な慢心です。
「忙しいから仕方がない」
「法改正で負担が増えたから仕方がない」
といった言い訳では済まされません。
あえてこの事実を自分のホームページで
公表するのは、
二度と同じことを繰り返さないためです。
「慢心」からの「卒業」です
